20年以上も前の事だが、土地を探していた時に不動産屋が言った。
この土地は小学校まで1Kmだから、良い場所ですよと。
・・・、そうかなぁ?
子供が小学校に通う6年間を憂う事より、日々の生活を考えるのが一番だと思った。
たしかに低学年の時期は、通学が楽であれば良いかもしれない。
しかし、それは数年間だけの事である。
会社勤めなら職場か駅に近いとか、通勤を優先して考えるのは不思議ではない。
なにしろ、人生の半分近い時を勤める訳だから。
子供も成長して遠くの学校に通う事になるだろうから、やはり小学校までの距離は???
やがて僕が会社を定年になって、のんびりと暮らしたくなる。
すると、少しでも街から離れた郊外が良いと考えるだろう。
定年が60歳くらいだとして、せいぜい75歳くらいまでの15年間が活発に過ごせるか?
もし、そうなったら、郊外よりも街に近い方が良かったと悔やむかもしれない。
我が家は小学校まで1Km、各駅停車の駅まで2.5Km、特急停車の駅まで6Km。
バス停まで800mもあるので、車の運転ができなくなったら暮らし難い。
だが元気な僕にとって、この静かな所は最高である。
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昔、僕が不動産屋にいた頃に、気になる物件があった。
そうそう、不動産屋には毎日たくさんの物件がファックス届いていたのだ。
その中の一つに、湖畔の宅地があった。
バブルが弾けそうな時代に、かなり格安の物件であった。
さっそく公図を眺めて下調べをしたのだが、あまりにも辺ぴな所である。
もちろん別荘にとか考えていたのだが・・・
しかし目と鼻の先に、別荘とはおかしな話しである。
あやうく、衝動買いをしそうになり笑ってしまった。
その土地がどうなったかは分からないが、今なら1/10程度の値段になっているだろう。