夏になると思い出す、ケチャップ味のチャーハン。
呼び方はともかく、油炒めした白飯をケチャップで味付けしたものである。
僕が小学生の夏休みの時に、学校のプールから帰るとケチャップ味のチャーハンがあった。
具材は何であったか、たぶんほとんど何も入っていなかったような気がする。
玉ねぎくらいは入っていたのかもしれないが・・・
僕は母が作ったこのチャーハンが、とても好きであった。
まったく単純な味付けであったが、当時はケチャップ使った料理が珍しかったのだ。
ケチャップは六角形のような広口のガラス瓶に入っており、スプーンですくい出して使う。
マヨネーズもガラス瓶入りで、これは太っちょの丸瓶でケチャップの数倍は容量がある。
ガラス瓶に入ったものは、あんがい使いにくいものだ。
今のようにチューブ容器なら手軽に使えるが、スプーンですくい出すなんて面倒になる。
だから子供の僕が、自分で使うなどと考えもしなかった。
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ところで、当時はチャーハンの素という小袋入りの粉末が売っていた。
これはケチャップ味ではないが、不味いものではなかった。
今ネットで調べたら、まだ売っているらしい。
たぶん、これだったような気がするが、他のメーカーもあったかも?
ともかく、僕は母の作るケチャップ味の方が好きだった。
子供の味覚にケチャップ味は新鮮であったのだ。
なにしろ、味付けは何でも醤油の時代に育っていた訳だから。
その後だいぶ経ってからスパゲティを食べた時に、改めてケチャップは旨いと思った。
ナポリタンだと思うが、ケチャップタップリでドロンとして好きだった。
コッペパンに挟んだスパゲティパンも出回るようになって来たが、これも好きであった。
今でもそのパンを見かけると、つい手が伸びてしまう。
他に焼きソバを挟んだパンもあったが、これは好きでなかった。
焼きソバ自体は好きであったのだが、パンに挟んだものは旨く感じなかったのである。
今日も朝から暑いが、ふと子供の頃の夏を思い出した。