初めて買ったレコードプレーヤーは、ソニーの2万円くらいの物であった。
40年前の当時としても安物の部類であったが、ただレコードが聴ければ良いという気持ちだった。
それから少しずつ、音質の良いものを求めて買いなおしを・・・
当時はオーディオが流行った時代であり、海外メーカーに良い物があると言われていた。
僕はそれほどこだわりは無かったが、カタログを見て一目惚れした物があった。
それはデンマーク製のレコードプレーヤーで、ベオグラム4002という。
とても洗練されたデザインで、これを見たら他の物がとても陳腐に思えたのだ。
ただ、値段が高くて、買うまでに半年ほど躊躇していた。
もっとも高価だと言っても20万円くらいなので、金額的には驚くほど高いわけではない。
マークレビンソンのプリアンプなどは、100万円以上していたし・・・
どうしても欲しくて、とうとう4002を買ってしまった。
音が良いかどうか、そのような事は気にならず満足した事を覚えている。
しばらく使い続けると、スイッチ辺りが手垢で汚れて来た。
手袋でもして操作すれば良かったかと思ったが・・・
いつまでも綺麗に残しておきたいと思い、新たにもう一台買った。
これ、信じられないかも知れないが・・・
ところで新しい物は型番が4004となり、どこが違うのかと言うと?
何であったか、忘れてしまった。
そして、ついでにレシーバーも買った。
これで見た目が統一されて、すこぶる満足したものだ。
しかし、僕は不思議な生き物である。
いつしかそれほどの物を、アッサリと手放してしまった。
急にオーディオから興味が薄れていったのである。