正月休みにプラモデル模型を作るのが恒例であったが、この何年かは作っていなかった。
もともと正月の暇を持て余すのが分かっているので、何かの暇つぶしをする為である。
だから、改めて気合を入れて作るような気持ちはない。
そして今、それほど暇がある訳ではないが・・・
グラマン・F6F ヘルキャットを作り始めた。
子供の頃に、やはり正月休みの最終日あたりに作ったグラマン・F6Fを思い出す。
お年玉を集めて買ったF6Fは、たしかプロペラが回転しムギ球の電飾がチカチカと輝いた。
いやチカチカ点滅はしなかったと思うが、点灯はしていたのは間違いない。
僕のプラモデルの楽しみは作れば終わりで、あとは特に何の感慨もなかった。
物を作る行為が楽しくて、それは今でも変わらない。
ちょうど釣り好きの一部の者が釣る事だけが楽しみで、釣った魚を食べないのと同じ事である。
僕の釣りは食べる事から始まっているので、その辺はプラモデル作りとは異なっている。
さて、今回は何がどうしたか無性にプラモデルを作りたくなった。
この感情は前から何度となく湧いていたのだが、道具揃えが面倒で躊躇していた。
探せばどこかに在るはずだが、いろいろ事情であちこちに散らばっている。
そして、在るはずと思っていても捨ててしまった物があるようだ。
道具や塗料など、改めて揃えるとかなりの金額になる。
どうしようか・・・
とりあえず塗料は三原色ほどに揃えて、適当に混ぜ合わせて色を作る事にした。
刷毛や筆は百円ショップで、ごく細い筆は模型店で調達した。
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作っているのは1:72スケールで長谷川製作所の製品で、あまり新しくない物だと思っている。
1:48の田宮製の零戦も手持ちに在るが、まずは小さなサイズのF6Fから作る事にした。
いざ作り始めると、老眼の僕には部品が小さくて難儀ばかり。
眼鏡を三重に掛けてやっと作業が出来るほどで、そのうち頭がクラクラし始めたり。
なんとか操縦席を組み立て塗装後に、計器類のデカールを貼り付けた。
風防を取り付けると見え難いというか、ほとんど見えない部分。
こんな所に手間を掛けるのが、何が面白いのか・・・
他人の事は分からないが、前に言ったとおり作る行為が楽しいのである。
だから、その時々で細かくあるいは省いたりして作っていた。
一日の細切れ時間を少しずつ、贅沢な暇つぶしで楽しく過ごす事にする。