一昨日の深夜に母の呼ぶ声に起こされて、トイレ介添えのために母の部屋に行った。
この一週間ほどで母の身体能力だか運動能力が急激に低下して、単独行動が危うくなっていた。
母の手をひいて体を起こそうとすると、足のひねりが悪かったのか泣かんばかりの悲鳴を上げた。
立ち上げれなかった母は座り込んで、痛い足の甲をさすり「ごめんね、ごめんね」と言っている。
母は足に対して謝罪しているのだが、その感覚は僕にもなんとなく分かる。
僕はいつも身体には乱暴で不摂生であるが、本心は労りもしないのに身体を大切に思っている。
親から受け継いだ身体を粗末にしてはならないと、なんとなく思っているのだ。