この頃の何年かは大地震や洪水など、いろいろな災害をニュースが伝えている。
こちらでも3.11地震は大揺れであったが、幸い我が家に被害はなかった。
これから何が起こるか予想は不可能であるから、非常時に必要な用品を揃えようと考えた。
ニュースが伝える被災者の話では、温かい飲食が一番の安心になるとか。
そこで僕は非常用品として、飲食物を温める熱源を準備する事にした。
非常時、避難時に自宅の生活用品が使えない前提での熱源は、何が良いだろうか。
自宅を離れて避難したと先という状況を仮定すると、大荷物を持ち歩くのは難しい。
例えばカセットガスのコンロは重宝だが、ガス缶も含め大きくて話にならない。
そもそも熱源とは、どのような物があるのか?
電気を使うもの、物質を燃焼させるもの、化学反応をさせるもの、太陽光線で熱を得るもの。
まだ他にもあるだろうが、個人が簡単に調達できるのはこのくらいか。
いろいろ考えてみると、非常時に電気は使えなさそうだし、太陽光線は天気の良い昼間だけ。
化学反応の薬品類も危なそうだし、それでも生石灰ならそれほどでもないか。
結局、簡単なのは物を燃やす方法だと思う。
空き缶が一つあれば、木片や紙屑やらを放り込んで火を着けるだけの焚き火。
金属製のカップに飲料を入れて、その焚き火にかければ温められる。
ただし小さいとは言っても焚き火だから煙が出るし火の粉も舞うだろう。
場所によっては焚き火が簡単で有効なのだが、もっと小さな火を使いたい。
実はそれほど悩まなくとも、世の中にはすでに良い物があるのだ。
それは固形燃料で、いろいろなタイプがある。
ごく身近なのはローソクで灯りになるし、熱が弱いので時間は掛かるが飲料を温められる。
もっと心強いのは、宴会などでおなじみの一人用鍋などに使う小さな固形燃料。
100円ショップでも売っているので、ローソクと同様に入手が簡単だ。
ただ、ローソクも鍋用燃料もゴトクがないと、とてもじゃないが使えない。
もっとも非常時なので、カップを手で支えて火にかざすのも仕方ない事のかも。
まぁ、そのような事を言っていないで、ゴトクを買えば良いのだ。
もちろん空き缶でも良いが、避難先で調達しようとは考えない事である。
自分に都合よく何でも落ちている訳ではないから、空き缶でも何でもあらかじめ用意しておく。
僕は次のようなゴトクと固形燃料を用意した。
四角な金属製の箱に見える折り畳み式のゴトクである。
ゴトクの中には固形燃料とマッチを入れてある。
固形燃料は白く四角で4個入り、1個の燃料で200mlの水を6分間で沸かせる仕様。
一人分の飲料が200mlなら、これで4回の沸かしが出来るわけだ。
タバコ屋で貰ったマッチは、湿気たり濡れたりしないようにビニール袋に入れた。
これは市販目薬に付属していたビニール袋で、口がマジック式で密閉される。
ゴトクと固形燃料はそれぞれ別に買ったもので、両方で合計450円ほどと記憶している。
実はこのゴトクは昔からある有名な物のパチモンで、本物の1/4価格で中国製だ。
さて、とりあえず固形燃料とゴトクは用意した。
次はもう少し使い勝手を良くする関連品を用意しよう。