去年の事だが、僕が診察を受ける時に隣の話し声が聞こえてきた。
どうやら、隣の診察室では患者がボケているか調べているらしい。

Q.今日は何年の何月で何日ですか？

えっ、これって僕も答えられない事があるよ！
年月日を気にしない生き方もあるし・・・
この問いかけは、どうも不適切だと思う。

まぁ、他にも何だこれはという事も聞こえてきた。
なんだか、いろいろ聞いているうちに心配になってきた。
こんなクソ検査でボケを疑われたら・・・

どう考えても、おかしいぞ。
僕から問いかけたい、ナウル共和国の大統領の名前は？
あなた知っていますか？

ねぇ、この問いかけと同じ位に変だと思わないか？
そりゃ、ボケ始めると社会と隔たりができるとか言うけど。
今日の年月日を知らなかったから？
現役から遠ざかると、そんな事を気にしたくなくなる者もいるだろうよ。

なんか、老人やらボケやらに対する考え方が違うと思うのだ。
老人会のような集会とかで、子供らが出席して一緒に手をつないで歌うとか。
これ絶対におかしいよ・・・

こう、なんと言えばよいのか。
年寄りをぜんぜん知らない者が、勝手に考え付いた年寄り像というか。

さっきまで、幼稚園児や小学生と手をつないでいた老人がね。
そのすぐ後に年金を懐にして、風俗にシャカシャカ歩いて行ったなんて。
ありますよ、そんな話しはいくらでも。

すでに高齢化社会が始まっているが、老人とは何かを正しく考える必要があるね。
もちろん、反対に子供の事もよく考えよう。
子供だって大人が考える以上に成熟が早いし、あめ玉で喜んでいる時期は少なくなっている。

何が良いのか悪いのか、僕には良くわからないが・・・