ミカンを食べるのは好きだが、大きなミカンは食べるのに苦労する。
なにしろ皮が厚くてむきにくいし、房も厚くて素手では難しい。
だから、いつもミカンの皮むきは妻がしていた。
プラスチックのカギのような物で皮に切れ目を入れて、皮むきをする。
その時に、とても良い香りがする。
ミカンは皮の香りが一番強く、そのわり中身は匂わない。
料理でミカン類を使う時には、皮を削いだりおろし金でこすったり。
香りを引き出すようにして使っていると思う。
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一昨日の夕方、まだ早い時刻なのだが刺身で酒を飲んだ。
その前に母の部屋に行き、何かしら用事が無い事を確かめた。
すると、コタツの上にミカンが用意してあった。
ついさっき、刺身と一緒に買って来た「いよかん」である。
皮をむいて、その皮に房から出した中身が載せてある。
酒を飲んだ後に食べるように言うので・・・
この刺身はマグロのように見えるが、生カツオである。
大きなカツオなので、背中の部分を平らな冊にして売っていた。
もし腹の方だと筋っぽいので、これを選んだのだ。
僕は、このようなカツオは風味がなくて好きではない。
だが生憎と、他に生はなかったので・・・
しっとりとした赤みのマグロが好みだが、解凍物しかない。
解凍物は、どうしても水っぽさがあり旨くない。
それならこのカツオの方が、まだマシという事である。
あいかわらず小汚い丸テーブルだが、しかも作業台も兼ねている。
まぁ、僕はこうした風情が・・・