あまり使っていない123Rだが、久しぶりに使うと燃料バルブのスピンドルの回転が固くなっていた。
しかも、消火操作をするとサッと消えなくなっていた。
そこでスピンドルを抜いて、簡単なメンテを行ったところ改善した。
なぜ、いつからスピンドルの回転が固くなったのか不明だが、とりあえず軽く動くようになった。
今後は、スピンドルの回転の固さの変化に気をつけて様子をみる事にする。
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この記事の説明で用いる呼称で、スター商事のパーツリストと異なるものは次のとおり。
燃料バルブとは、バーナーアッセンブリーである。
ハンドルとは、調整キーである。
パッキンとは、グラファイトパッキンである。
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スピンドルを抜く前に、パッキンを準備しておく必要がある。
パッキンは粘土のような感じの物なので、一度使うとボロボロで再利用が難しい。
現在Amazonで400円くらいで買えるが、こんな物がと思うほど割高感がある。
しかし、パッキンがないと出来ない作業なので仕方がない・・・
ずっと前に買い置きしておいたパッキンがあったので、今回はそれを使った。
スピンドルを抜くと、ボロボロになったパッキンが出て来る。
スピンドルの入っていた部分のネジに、パッキンがこびり付いている。
これをどうするか、タップがあれば簡単に取れそうなのだが。
小さなブラシで擦って、ある程度まででやめた。
新しいパッキンでスピンドルを締め込むのだが、締め込み加減がよく分からない。
あまり強く締めこむとスピンドルの回転が固くなるだろうし、緩ければガス漏れか。
スピンドルの回転を確かめながら、スター商事の画像と同じくらいスタッフイングボックスを締めておいた。
新しいパッキンでスピンドルを締め込み、クリーニング・ニードルの位置合わせ。
スター商事の解説画像ではイマイチはっきりしないが・・・
解説文から察すると、この位置だと思う。
後で思ったのだが、新品を買った時にニップルを外して位置を確かめておくと良い。
この調整はスピンドルを外さないので、簡単にやり直しが出来る。
クリーニング・ニードルの位置合わせが終われば、ニップルを取り付ける。
さらにバーナーヘッドを取り付けて、燃焼テストをして完了。
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なお、僕の123Rの取り扱い方は、次のとおり。
燃料タンクに、規定量の燃料が入っている事が前提。
プレヒート:
* 風防を外して、注油口キャップを開けてタンク内圧を平衡にして、すぐにキャップを閉じる。
* 燃料バルブのスピンドルにハンドルを取り付けて左回しの全開、すぐに右回し全閉の操作をする。
* 風防を元どおりに取り付け、タンク部分を手で包み、1分間~手の熱で温める。
* ハンドルを左回しに少し開けて、バーナーニップルから燃料が滲み出るのを確認。
* ニップルの穴から滲み出た燃料が下に垂れ落ちるので、タンクの凹みに溜める。
* 燃料バルブを閉じて、タンクの凹みに溜まった燃料に点火する。
点火すると大きく燃え上がり、じきにバーナーヘッドからシュッシュッと燃焼を始める。
全閉になっている燃料バルブを僅かに開き、バーナーヘッドの燃焼を継続させる。
この時にバルブを僅かに開くのがコツで、開きすぎると大炎上するので危ない。
僕としては、この写真のような燃え方を普通のプレヒート状態であると認識している。
点火:
プレヒート時にバーナーヘッドからの燃焼を上手く継続できれば、点火は出来ている事になる。
もしプレヒートからの点火に失敗した場合は、プレヒート不足なので再度プレヒートをする。
ただし、123Rが熱くなっていれば手で温める必要は無い。
燃料を滲み出させる事から始めて、プレヒートのやり直しをする。
点火に成功しても、暫くは燃焼が不安定でボッボッと音を立てて赤い炎が出る。
危ないので、上から覗き込むような事をしないようにする。
燃焼が不安定な状態で鍋などを置くと煤が付くので、煤汚れを気にするのならば安定するまで待つ。
スピンドルのハンドル:
* プレヒート時の大きな炎がおさまったら、すぐにハンドルを取り付ける。
ハンドルの取り付けが遅くなると、プレヒートからの点火でのバルブ操作に手間取る。
* 燃焼が安定したら、すみやかにハンドルを外す。
ハンドルが高温になり素手で持てなくなる。
安全弁:
* 燃料タンクの注油口キャップが安全な方向になるように、123Rを置く。
燃料タンクの注油口キャップは、タンク内圧が高くなると開放する安全弁でもある。
万一の時には安全弁からタンク内の燃料が吹き出し、バーナーの火が引火する。
その際に他に燃え移らないように、安全弁の向きを考えておけば安全である。
なお、「俺は、嫌いな奴の方にそっと向けている」と言う話を聞いた事がある。
123Rユーザーでなければ分からないとか・・・
もし友人が123Rを使っていて、注油口キャップが自分の方に向いていたら。
それは友人に嫌われているのかもしれない。
消火:
* 強火で燃焼を続けていた場合はハンドルを右回しで閉めて、赤火にならない程度の弱火にする。
* 暫くして弱火が安定したら、ゆっくりとハンドルを左回しで全開にする。
* ハンドル左回しで全開にするとニップルからクリーニング針が飛び出して、火が消える。
* 次にハンドルを右回しにして全閉にする。この時にシューと生ガスが出るが引火しない。
これまでの経験では、バーナーヘッドが赤熱していても生ガスに着火した事はない。
初めから右回しで消火しないのは、ニップル下の管に残っている燃料がチョロ火で燃え残るからである。
チョロ火で燃えてもじきに消えるが、バーナーヘッドにたくさん煤が着いてしまう。
煤が着いても次回の燃焼時に焼き切れてしまうが、それまでに煤が舞い上がって困らせる。
消火後:
* 消火後に燃料タンクが冷えたら風防を外し、注油口キャップを開けてタンク内圧を逃がす。
* タンク内圧を抜き終われば注油口キャップを閉め、タンクを逆さにする。
* ニップルから燃料漏れがない事を確認する。
タンクを逆さにして燃料漏れがある場合には、燃料バルブのスピンドル先端に問題がある。
または、スピンドル先端が当たる受けの部分に問題がある。
これらの部分に異物が付着したり、傷や変形があると燃料漏れを起こす。
再点火:
消火後に、消火後の操作をせずに間隔をあけて再点火する場合。
一旦消火した後の再点火の操作は、ニップルから出る燃料の状態により異なる。
* ニップルから気化した燃料が出るならば、そのまま点火する。
消火後の間もない時でタンクが熱い場合には、気化した燃料が出る。
* ニップルから霧状の液体で燃料が出るならば、再度プレヒートを行ってから点火する。
消火後に時間経過でタンクが冷えると、霧状または液体の燃料が出る。
気化していない燃料が出る状態で点火すると、大炎上する恐れがあるので注意する。
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補足:
* プレヒート時に燃料を浸み出すために手で温めるが、寒い時期には時間を要する。
また、タンク内の燃料が少ない時も時間を要する。
そのような場合にはタンク内の燃料をスポイトで吸い出して、バーナーヘッドとタンクの凹みに溜めると良い。
* 燃料漏れはボタボタしないまでも、ジワっとニップルの穴の回りに浸み出す程度でもNG。
気温が上がりタンク内圧が高まると、もっと漏れる恐れがあるだろう。
この記事は、ざっと書いたので用語の誤りや表現の間違いがあるかも知れない。
暇な時にでも校正するつもりだが、とりあえず・・・