不安定な日が続くが、すっきり晴れないまでもまぁまぁ暖かい。
去年や一昨年がどうであたか覚えていないが、11月としては暖かい気がする。
昨日は少し離れた町まで車で出かけたが、途中の山道に紅葉はまだ早かった。
自宅から40分間ほど進むと、やたらに柿の木が目立ってくる。
色づいた柿が、それはもう・・・
このように、何もないところにポツンと柿の木があるものだから。
街中と違って、とても目立って見えるわけだ。
そういえば、柿をもいでいる姿を何度か見かけた。
我が家の近所では、柿があっても柿をもぐ姿を見たことはない。
昔は干し柿を吊るした家も多かったが、今ではまず見ない。
もう、柿に甘味を求める時代ではなくなったのだろう。
僕が子供の頃に、夕陽のように赤く熟れた柿をもいで食べている友人がいた。
近くの野山にある柿の木からもいだのだが、僕にはそれが珍しい行為だと思った。
街中から少し外れた所に住む貧乏な家の子であったが、普段からオヤツにしていたらしい。
自然にある物を食べる事は、すでに僕が子供の頃から少しずつ消えかかっていたのだ。
それでも僕にしても他の友人にしても、柿をもいで食べた事がない訳ではない。
小学4年生くらいまでは、何度も柿をもいで食べた事がある。
ただ、それはオヤツとしてではなく、面白半分に口にしたというところだ。
だから、自分でもいだ柿をオヤツにしている友人をとても奇妙に感じていた。
そんな古い事を、ふと思い出した。