胃全摘した人が食べる、イワシのつみれ汁。
イワシをおろして骨を取り皮を剥いて、まな板の上で刻み叩いてミンチにする。
ミンチをボールに移して、おろし生姜と生卵を割りいれ混ぜ合わせる。
かなり柔らかく、ちょうどホットケーキ生地のように垂れるほどの状態。
これをスプーンで掬い取って、鍋で煮立っている湯のなかに静かに落とす。
あまり煮立て過ぎると煮崩れてしまうので、加減しながら茹で上げる。
なお、今回のつみれ汁にこの茹で汁は使わない。
鍋でシメジと長ネギの青い部分も一緒に切って、長ネギが十分に柔らかくなるまで煮る。
カツオ風味ダシの素、醤油と酒を足し煮立てて味を調節する。
イワシつみれを静かにいれて、しばらく煮る。
味見をしてから、豆腐を入れて煮立つまで煮る。
つみれと豆腐を崩さないよう注意してお椀に入れて、汁を満たせば出来上がり。
ふわふわのイワシつみれは柔らかで、口にいれた瞬間にホロッと崩れる。
おでんの具で売っている、ゴムボールのような固いつみれとは大違い。
つみれの味付けは、臭い消しの生姜のみ。
つなぎ粉も使わずに、生卵で練るだけ。
長ネギも柔らかく煮てあり、入れ歯なしでも食べられる。
シメジは口に残るが、細かく刻まないのは理由がある。
胃全摘出した人にキノコ類は良くないので、気付いて食べないようにする為だ。
たまには、細かく刻んで食べるのも悪くはないだろうが・・・