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僕の毎日を、思い出として書き残す。
何一つ役立つものはないが・・・

現実には無くて、夢に出てくる場所が幾つかある。
その場所までの道筋は実際に存在するのだが、夢だから現実とは微妙に違いがある。
そこを曲がって坂を上り、右の草むらに入る細い道を進むと・・・
たしかに現実に道はあるのだが、その先の肝心の場所は無いのである。

先ほど目覚める直前の夢は馴染みの場所だが、内容はいつもと異なった新しいものであった。
これまでの夢では背丈に近い草地に池があり、その傍に廃屋が有ったり無かったりする。

今日の夢では廃屋があり、そこに三十過ぎの女が住んでいた。
人が住んでいるから正しくは廃屋と言えないが、外観は荒れた木造の小屋風である。

草むらを進み池に近づこうとすると、廃屋が見えてくる。
その小屋は開放されていて中が見えるのだが、土間というような所にコンロがあった。
いつもの夢ではコンロなど無くて、朽ち果てそうな雰囲気の小屋なのだが。

そのコンロを見て、おや誰かが住みついているのかと思った。
と、じきに草むらの雑木の陰から女の話し声が聞こえた。
これは、話し相手となる誰かと二人の人物がいる事になる。

女は僕に気付き、少し不審な顔つきで声を掛けて来た。
僕はずっと以前にこの場所に来た事があり、草むらの先にある池で魚を釣ったと話す。
その池に棲む魚は変わった種類の小魚で、触れるとピリピリすると僕は言った。

この女は何故か、僕をここから逃がしたくないと考えているように感じた。
山奥でもなく車もとおる道の傍で、その道からも見渡せる場所なのでさほど怖いとは思わなかった。

どちらかといえば色白で丸顔に近い、どこにでもいるような普通の顔をした女である。
何を考えているのかと思いながら、僕はここから立ち去る口実を考えていた。

そして、ちょっと胸が苦しくなって目が覚めてしまった。
ちょうど、寝返りのタイミングだったのかも知れない。

この夢の続きはいつになるのか・・・

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