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僕の毎日を、思い出として書き残す。
何一つ役立つものはないが・・・

記 : 血圧測定
我が家の血圧計は手首に巻く超簡易型で、今の時代では精度の点で時代遅れかも知れない。
日課として毎日の血圧測定を心がけているが、たまには忘れてしまう事がある。

ある日のこと知人が家に訪ねてきたので、家に入れて居間で雑談をしていた。
ちょうど血圧を測る時刻だったので、いつものように血圧計を腕に巻いて測り始める。

しばらくすると、血圧計がエラー音を発し異常を知らせる。
変だなと思いながら、もう一度やり直してみる。
やはり、またエラーになる。

そこでまた再測定を始めて、ここでとうとう原因が分かった。

上腕に腕帯を巻いて血圧を測るのだが、測定が始まると上腕がグイグイ圧迫されて来る。
この時に腕帯に繋がる本体の表示を眺めているので、上腕部から目が逸れる。

なんと、隣に座っていた知人が、僕に気付かれないよう静かに腕帯を掴んで圧していたのだ。
腕に伝わる圧迫感がなんとなく変だと思っていたが、まさかイタズラされていたとは!

だが、違和感はそれだけではなかった。
言葉で表すのは難しいが、全体的に雰囲気が違うという気持ちがする。

なんだろうと思っていると、使った血圧計がいつもの手首式ではなかった事に気付いた。
上腕式の血圧計を買った事はないし、使った事もないのに?
なぜ今日はこのような血圧計を使っているのだろう。
だいいち、血圧計をどこから持って来たのか。

いろいろ不思議に思いながら見回すと、辺りが逆光になったような妙な明るさと暗さを感じる。
いつの間にか、知人の姿も見えなくなっていた。

それから間もなく、僕は眠りから目覚めて朝を迎えた。

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