我が家には同型の携帯ラジオが二台あり、母と僕とで専用に使っている。
僕は寝る時にしか使わないので電池の持ちが良くて、一か月間以上も電池交換はしない。
一方で母は日中でもラジオを聴いているので、早ければ二十日も経たずに電池切れになっている。
ただ、それにしても電池寿命が短いと思う時が幾度かあるのだが。
このラジオは一時間で自動的に電源が切れる方式で、就寝時には聴いたまま寝られる便利なもの。
電池切れが早い時の事を不審に思っていると、就寝後に一時間で電源が切れていない事があるようだ。
ある晩に母の部屋の前を通ると、かすかにラジオの音が聞こえた。
たしか寝てから三時間くらいは経過しているはずだが、まだ起きているのかと思い部屋を覗いた。
すっかり寝ている母の枕元では、まだラジオが聞こえていた。
一時間で電源が切れないのかハッキリ分からないが、とりあえず僕のラジオと一時的に交換した。
それが昨夜の事で、僕がいつもどおりの使い方で母のラジオを試した。
すると、一時間経つとラジオの電源が切れて異常はない。
ただ、ボリュームに不具合があり、ガリガリ音がして音量が定まらない。
いつの間にか音が小さく、あるいは急に音が大きくなったりする。
そこで思ったのは、もしかすると母は就寝中でも無意識にボリュームやスイッチを操作したかも?
もし電源を入れ直しでスイッチを操作すれば、その時点から一時間経過しないと電源断にはならない。
まだ真相は判らないが、いずれにしてもボリュームをなんとかしないと聞きづらい。
今朝、起きてからすぐにラジオを分解して、ボリュームに接点復活剤をシュッと一吹き。
するとガリ音はすっかりなくなり、無音から最大までの範囲でスムーズに音量調節が出来る。
昔は接点復活剤を使うと場合により余計酷くなると言われ、僕は使った事がなかった。
今は時代が変わり、高性能な接点復活剤になったのだろうか?
オレンジ色のヘラの先にある黒い円形がボリュームダイヤルで、裏側に接点復活剤を一吹きした。
ともかく、ボリュームが正常になったので良かった。
なお、分解時にスピーカー配線が断線してしまい、半田付け作業をする事になり面倒だった。
スピーカー配線はより線ではなく単線でスピーカ端子の半田部分からポキっと折れていた。
オレンジ色のヘラの先に見える茶色の線が断線したスピーカー配線。
極細の単線なので被覆を剥がすのが難しいと思ったが、あんがい簡単だった。