この冬はセグロを食べられないかと思っていたが・・・
去年末に気にしながらあちこち魚屋の店先を、セグロの看板が出ていないかと眺めていた。
そのうち痺れを切らして魚屋に尋ねると、一昨日に入ったと遅い返答があった。
数日で正月になり諦めずに魚屋をあたっていると、十五日ほど前にセグロの看板を見かけた。
その時は看板が出ていたのに、午後3時の予定時刻になっても届かないと店主が言う。
店頭には前日入荷の物なのか、腹を出して綺麗に作ったセグロがあったが買わなかった。
生の刺身で食べたいので、出来るだけ新鮮な物が欲しかったからである。
その後、何度か同じ魚屋の前を通ったが、セグロの看板は見られなかった。
ずっと後悔していた、あの時に買っておけば良かったと。
今日の午後4時前に魚屋に行くと、ちょうどセグロを作っていた。
もう、いつの魚なのか聞くのももどかしい。
生で食ってくれと言わんばかりのセグロが、はらわたを出されて開いてある。
これまで、いつでも自分でセグロを作って生食していた。
初めて他人が作ったセグロであるが、これはもう手軽すぎてたまらない。
冷水ですすいで、皿に並べれば出来上がりだ。
もっと早くに、この魚屋を知っていれば楽だったのにと思う。
さっそく、ニンニク醤油でセグロを食べる。
時々、ほろ苦い味のする事がある。
どこかに苦みが残っているのだろうが、何が苦いのか分からない。
自分で作っても同じ事があるし・・・