母が腰痛で日常生活に障りが出てから、もうじき二か月が経つ。
まったくの寝たきりではないが、ほとんど寝ている状態。
そのせいか、日時の感覚が薄れてしまい、眠りから覚めると時には一日が過ぎたと思うらしい。
今朝の出来事なのに、途中で眠って目覚めた午後には、あれは昨日の事だと言ったりする。
日が経つにつれ、いろいろとボケた言動が多くなっている。
この半月ほどは、目薬のつけ忘れを訴える。
実際には正しく点眼しているのだが、本人は記憶に残らないようだ。
その時には、いくら説明をしても納得しない。
そこで、間違いなく点眼している事を言い聞かせて録音をするようにした。
すると録音で証拠をとられたと思い深く記憶するのか、効果てきめんで問題が解消した。
しかし毎回の録音が面倒になり録音をやめたところ、元に戻ってしまった。
やはり、録音はかなり効果がある行為だと実感した。
当初は、問題発生時に録音を聞かせて納得してもらおうと考えていた。
だが録音が証拠になる事よりも、録音行為に問題の防止効果があったらしい。
実際に録音を証拠に諭すような問題は、録音をした日に起こらなかったのである。
そして、今夜はうっかり録音を忘れてしまい・・・
またまた点眼していないと言い始めて、すっかり困ってしまったのである。