ふと見れば、玄関の壁に掛けている時計が止まっていた。
たしか25年以上も時を刻んでいたと思うが、それにしても時計は長持ちするものだ。
今なら千円ほどで買えそうなこの時計は、当時でもさほど高価な物ではなかったろう。
一年とか二年おきに乾電池を交換して使い続けて来た時計が、今度は電池交換してもダメだった。
すぐに新たな時計を買おうと考えているのだが、つい忘れてしまう。
この時計が一つしかないのなら買い忘れないのだろうが、我が家の各部屋には必ず時計があるし。
照明、エアコン、炊飯器など何にでも時計表示があるので、今ほど時計にあふれた時代はない。
だが、時計が身近にありながら皆はけっこうルーズという感じがする。
でも立場の違いでは待つ時の時間には厳しく、自分が待たせた時にはゴメンで済ませるか?
そんな扱いになってしまうのが普通だと思うし、それで上手くいくなら良い話だ。