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僕の毎日を、思い出として書き残す。
何一つ役立つものはないが・・・

小説を読んでいると、自分が主人公になったような気がする時がある。
それと同じで、今のこの世も自分一人だけで、他の人はみんな虚像なのかと思う事がある。

小説を読んだ時には自分の想像で、登場人物が頭の中に出来上がる。
映画は想像しなくても、登場人物がスクリーンに映し出される。
どちらも実際に触れることはできないが、確かに存在するのだ。
どこに存在するのかと言えば、それは自分の頭の中である。

そんなふうに考えると、今の自分がよく分からなくなる。
この世の自分の人生は、もしかすると別の次元の自分が見ている虚像なのではないだろうか。
もしそうならば、「自分」は実体のある虚像で、他の人はすべて実体をもたない虚像という事も考えられる。
つまり、自分しかいないという事だ。

どこの誰が書いたか分からない小説が、この世の「自分の人生」なのだろうか?
だから、人生は思いどおりにならないのかと・・・
これなら、いくら頑張っても上手くいかないわけだ、筋書きを書き直してもらうしかない。
新聞の連載小説のようなら、明日の原稿を書き直してもらえるのだが。

あるいは、自分の実体が自身で筋書きを書いているのかもしれない。
それならなんとかなりそうな気もするが、どうなのだろう。

とりあえず自分の実体には、今のページに「しおり」を付けて本を閉じてもらいたい。
それからよく考えて、もうちょっとマシな続きになるように書き直して欲しい。

たまに、後半を二通り用意してあった小説の話を聞くではないか。
途中で筋書を変えても良いものだぞ、おい、聞いているか「自分の実体」よ!

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