ずっと「揚げ玉」と呼んでいたので、「てんかす」という響きが下品でたまらない。
この両者に違いがあるのか無いのか知らないが、少なくとも近所のスーパーでは同等であった。
揚げ物売り場のそばにあるドアを開けて、「揚げ玉ありますか?」と問うとパック詰めにしてくれる。
それは天ぷらを揚げた時に出る衣の欠片で、たしかに「かす」だとは思う。
売り場に並んでいる時もあるが、たいがいは誰かが先に買ってしまうのか滅多に巡り合わない。
それでいて、ドア越しに頼むとなんとかなる事が多いが、物がないと断られる事もある。
揚げ玉と称して小袋に入った、明らかに天ぷらの欠片で無い物が同じ店内で売られてもいる。
だから揚げ物売り場で出される物は「てんかす」で、別の売り場の小袋入りが正しく揚げ玉なのだろう。
我が家での揚げ玉という「てんかす」の使い道は、母が味噌汁に散らして食べている。
夏場には冷やし狸そばとか、サクサク感が涼しく感じるような食べ方をする。
僕は味噌汁に入れるのは好まないが、冷やし狸そばは旨いと思う。
お好み焼き、たこ焼きなどにも使うらしいが、僕は粉もんというのが嫌いなので良く分からない。
ともかく、「てんかす」という時のカスの部分が下品で、食べ物に相応しくないと感じてしまう。
だから尚更に、粉もんを嫌いになっているのかも知れない。
今ふと思ったのだが、今度は冷やし中華に揚げ玉を使ってみようかなぁ。
よし、あとで揚げ玉を買ってこよう!