一昨日の夕方、息子がどこかの遊び帰りに我が家に立ち寄った。
こちらではビワが盛りの時期で、みやげにビワとビワ羊羹を貰った。
いつ食べてもハッキリしない、言葉で表現しにくい味というのがビワだと思う。
食べた事のない者に説明しようがなく、どのような味なのか尋ねられて困った事がある。
よく考えてみると、何でもそうだった。
知らない物は教えようがない訳で、意味は違うが盲人が象を触って正体を探るようなもの。
ビワと違い特徴ある強いショウガでさえ、その味を説明する事が出来ない。
息子が中学・高校生くらいの時に、何処に言っても同じような事を言われたそうだ。
何かにつけ良い親を持ったと、まるで決まり文句のように大人の口から言われたとか。
幼い頃から行儀が良い子だと言われていたが・・・
とうとう親までご立派な事になってしまったようで、なんとも恥ずかしい気がした。
まぁ、褒められて悪い気はしないが。
とりあえず、そうだ僕は良い親だから偉いんだと言ってごまかし、その後もずっと通した。
何がどのように良いのかハッキリしないが、息子を少しばかり大事に育てたと思う。
実際には放置に近いような無関心さを装っていたのだが・・・
僕の子育ても、ビワと同じで説明のしようがないと思った。
いったい、何だったのだろうか。