昨夜の事、母が手指の爪に引っ掛かりがあるので爪切りをして欲しいと言う。
爪を見ると上の方で横に割れが入っており、そこに衣服などの繊維が挟まっていた。
この爪は少し前にも同様な事があり、その時に爪を整形して瞬間接着剤で割れを塞いでおいた。
それが、時間が経って爪が伸びたからなのか理由は判らないが、また悪さを始めたようである。
さっそく僕が爪の処置を始めようとすると、母が他の爪も伸びたので切るようにと頼んでくる。
僕は急な頼み事を面倒に感じたので、夜の爪切りは親の死に目に会えないよと言った。
すると母は、あぁそうだったと返答して爪切りを諦めたように思えた。
が、すぐに「私の親はとっくに死んでしまっているから、関係ないから」と笑いながら言った。
僕は、やり返されたと思い・・・
いきなり呼びつけられて爪切りをする、マヌケな顛末であった。