ネットからパクリ画像だが・・・
たぶん、このミシンが50年くらい前に我が家にあったミシンと同型だと思う。
中学生の姉のために買ったのだが、当時の数万円はかなり高価である。
それなのにロクに使いもせずに、いつしか姉は和裁を本格的に習い始めていた。
このミシンが届いた日の事は、今でも少しだけ覚えている。
ミシンはトラックで運ばれ、二階の部屋に置かれた。
部屋にはミシン会社の女性が待機しており、すぐに操作方法の指導が始まった。
各部の注油や釜の分解など、ねじ回しを使う場面もあった。
僕は姉の傍について説明を聞いていたので、好奇心旺盛な僕の方が姉よりも理解したと思う。
ミシンの左側に小さなノブが見えるが、たしか手元ライトを点灯する回転スイッチかな。
右側のラジオのダイヤルのようなものと1~4の目盛りは、縫い目の長さだったような気がする。
僕は紙にミシン目の切り取り線を付けるのに、この目盛りで間隔を変えたような記憶がある。
でも、あまりにも古い事なのでハッキリとはしない。
その下の小さな押しボタンは、返し縫であったような気がする。
テーブルに付いている二つの押しボタンが何であったのか、それは記憶にない。
更に右にある光った輪っかはプーリーで、縫い初めに手で回してやる。
タイミングを合わせて足踏みをすると、カタカタとミシンが動き出す。
動き出すといっても、ミシンが自動車のように走ったりはしない。
ミシンの針の部分が上下に動いて、カタカタと音がするのだ。
プーリーの傍にはボビンの糸巻機構があり、ボビンを横向きにして差し込むはずだ。
テーブルにある小さなプーリーから糸を引き回したと思うが・・・
今、書いていて思ったのだが・・・
足踏みミシンはエネルギー効率が悪いのかも知れない。
もちろん比較対象を明確にしなければならないのだが、ただ単純に考えての事で。
足踏みは上下運動であり、画像のとおりペダルの右にあるはずみ車の輪っかで回転運動に変換している。
その回転をそのままミシン本体のプーリーに繋げて、次にはミシン針の上下往復運動に変換だ。
つまり、二度の変換を行っているのだ。
変換を行えば、たいがいロス損失が発生する。
もしもミシンをモーター駆動にするならば、モーターの回転を一度だけ上下に変換すれば良い。
また、足踏みの上下運動による振動と針の上下運動による振動が、互いに打ち消し合う設計でないならば。
モーター駆動の方が、足踏み振動が無いだけミシン稼働時の振動が少なくなるかと。
こんな理屈を言い出したのには、珍しくもっともらしい訳がある。
昨日、やわなテーブルで電動ミシンを使ったところ、テーブルがわんわんと暴れ出したのである。
縫い初めをゆっくりとして、スピードを上げだした途端にミシンが跳ねるほどである。
買ったばかりのコンパクト・ミシンであるが、小型でも振動は物凄いと実感した。
何処でも使えそうな雰囲気であるが、あんがいと使う場所を選ぶものだなぁ。